2005年8月27〜28日、キャンプツーリングin有峰湖 |
| このところの天候不良で週末にはバイクに乗る機会というものは殆ど無く、夏も終わりに近づいてしまいました。 夏といえば「河原でバーベキュー」とか「花火大会」とか色々あるわけですが、「キャンプ」もまた一つに数えられます。 そこで今回はツーリングを兼ねたキャンプを計画。なんか世間では「オートキャンプ場」なる、何もかもそれように整っている資本主義丸出しの施設があるみたいで色々と便利ではありますが、チョット待てと言いたい。本来、キャンプというものはお金で買うものではなく、いかに自然と共存出来きるかである。 それなのに人でごった返す中、わざわざお金を出して狭い場所を確保し、ほとんどの場所では火を起こす事は禁止され、挙句の果てに水やジュースが自販機で普通に買えてしまう。酷いところになるとキャンプ場の中にミニ売店が営業してる始末。 冗談じゃない!これでホントにアウトドアといえるのか!これだったら田舎のコンビ二の裏でテントを張ってるのと同じじゃないか。これはキャンプというよりはキャンプの真似事ですよ。 ということで、今回僕はこのような施設は一切利用しない、お金も極力かけない、人も寄り付かない所にテントを張る、そしていかに孤独に耐えられるか、いかに自然に溶け込めるか、これはもはや戦いである。 そう、これは一人のライダーによる独りぼっちのサバイバルキャンプの闘争記録である。 |
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| さあ、いよいよ出発です。荷物が吹き飛びそう | 山之村牧場の景観。人はあまりいませんでした。 |
| 土曜日の朝、台風が通過した後かどうか分かりませんが久しぶりの晴天となりました。今回はキャンプツーリング、山の奥へと入り込み文明社会としばらく決別する予定ですから山岳地帯では性能をいかんなく発揮できる2号機での発車としました。 キャリアに必要最低限の荷物を積み込みいざ出発。今回行く場所は富山県の有峰湖という人造湖。岐阜県側からは飛騨市の神岡から峠を越えた所にあるのでまずは飛騨市神岡までバイクを走らせます。ここまでのルートは以前紹介した「突撃ツーリング第20発、神岡編」と同じなのでサクッと省略します。 お昼少し前に神岡の街の中へ到着し、早速今夜と明日の朝の食料を調達しに某スーパーへと入ります。水とコーヒー、それにアルコールといった必需品は自宅から持ってきたのでココでは食料のみ購入です。保冷材の入った倉庫に購入した食料をブチ込み早々に立ち去る。 食料調達エリアから国道471号を平湯方面に走り、途中から県道76号線に入ります。道の脇には双六渓谷といった綺麗な渓谷があり、それを眺めながら軽快に走らせます。この道はホント綺麗で道も広く面白い峠。で、この峠を走り抜けると「山之村牧場」という所があったので時間もある事だし入ってみる事にします。 |
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| 乳を揉み倒されてた牛。心なしか目が潤んでいる・・・。 | 他にもソーセージとかプリンとか、いろいろありました |
| ゲートで500円を支払い、さっそく牧場内を徘徊。標高が高い(1000m)こともあって全然暑くない。時々吹く風が凄く心地よくて、まるで別世界に来たような感覚です。 入り口ゲートから少し歩くと「やまびこエリア」と呼ばれるお土産店や飲食コーナーなどがあり、そこを抜けると「まきばエリア」と呼ばれる場所がありました。そこにはウサギや羊といった、全く興味が湧かないどうでもいい動物達が寝転がっていたのでソイツ等を脅かしながらズンズンと進み、奥には牛舎があって、牛の乳搾り体験をしているというので少し覗いてみる事にします。 中に入ると数人の小学生が係員と一緒に乳搾りの真っ最中。揉まれてる牛は暴れないようにしっかりと固定されててジュージューと出しまくってます。小学生のくせに乳の揉み方が異常に上手いのでコイツは将来大物になるな、と感じる。 その後も一心不乱に乳を揉む小坊、揉まれてる牛のほうもウットリとしている・・・。 も、萌える・・・、なんだか萌えてきた・・・、ハァハァ・・・。 と、一通りキチ○イぶりを発揮しつつココを後にします。なんか牛の乳を見ててもつまらないし、それにね、クセー!、クセーよ牛!もうね、呼吸困難になりつつ、人の精神をも破壊してしまう勢いですよ。 と、いうわけでココから離れ、お土産屋さんや手作り体験教室などといったものを一通り見て周り後にしました。ちなみにココで売られていた牛乳プリンはムチャクチャ美味かったです。 |
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| 草木に邪魔されてて分かり難いですが、眺めは抜群でした | 有峰記念館で記念撮影 |
| 「山之村牧場」を出て、ここから有峰湖までは一本道。相変わらず道は広くて綺麗なので走りやすいのですが、ここから峠超えとなり、また、気温が低くなった理由からバイクのパワーが落ち始める。 峠の頂上付近で地図を見てみるとどうやら今は標高1400m位の位置。気温の方も涼しいから急に寒くなってしまった。長袖のシャツを着てたんですがとても耐え切れなくなったので、ここでレインウェアを着込む。下界では考えられない服装です。 カッパを着込み少し走ると飛越トンネルというトンネルがあり、そこを抜けると目的地の有峰湖が見えてきました。山の中に静かに佇む湖、やはり自然というものは良いものだと一人ご満悦。 遠くに見える有峰湖を眺めつつバイクを走らせていくと、料金ゲートなるものが待ち構えていました。ココから先はどうも有料道路らしく、ここを通りたければ金を払え、と悪代官振りを見せ付けてくれます。 仕方ねぇか、ココまで来たんだしな・・・、と、料金表に目をやると通行料1800円という鬼のような表示。高っ!ボッタクリロードかココは!と思ったが、よく見るとこれは車の料金。ふぅ・・・なんだ車かよ、しかし車で1800円ということはバイクなら1000円位かな、と思っていたら、なんとまあバイクは300円。 エライ安いなぁ、車1800円に対しバイクは1/6の300円か・・・、一体どういうことかしら・・・、と一人悶々としながらも料金をゲートのおじさんに支払い有峰湖を目指します。 料金ゲートからも相変わらず広く綺麗な道で、これで300円なら安いかなぁ、などと思いながら走っていたんですが、途中から道も狭くなり、道路の端の方にはコケが目立つようになってきました。これはとてもじゃないが危ない、特にバイクではデンジャラスロードです。 危なっかしくも何とか有峰湖まで到着できたので、休憩を兼ねてまずは「有峰記念館」に入ってみることにします。参考までに、山之村牧場から有峰湖まで出合ったバイクの数はゼロ、車は3台程でした。オマケに携帯の電波が全く届かないし民家はおろか人の気配が感じられないので、ココでの事故や故障は死を意味します。 |
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| 展望台から覗いた有峰湖。まあまあデカイです | コチラは裏手にある公園。全く人がいない |
| 有峰記念館に入り、ここいらで生息する野生動物とかの標本を見て周る。ハッキリ言って全然おもしろくねぇ。日本カモシカの剥製や巨大なイワナの剥製が置いてありましたが、ふーん、てなものです。他にも有峰発電とかいう発電システムを説明した模型なんかがありましたが、即行でここを出た。 建物の屋上が展望台になっていたので、一人で記念撮影。裏手には広い公園があったんですが、なんかこの記念館といいこの公園といい、全く人の気配が無い。観光で来ている人も見かけないし、大体、車が通らない。我ながらえらい所に来てしまったと少し不安になる。 記念館を出て、いよいよテントを張る場所を探します。いつの間にかドス黒い雲が空を覆い、今にも豪雨が降ってきそうな勢い。これは早めにテントを張ったほうがいい、そんでもって雨や風が少しでも避けられる場所を探そうと思い、辺りをバイクで徘徊。 丁度よさげな場所が見つかったので、とりあえず周囲を探険します。屋根付の休憩所みたいな建物もあるので、大雨が降ってきたらここに非難すればいいし、バイクも入れられるので安心。うん、ココならいいや、ココに決定!さあ、早速荷物を降ろしテントを張って・・・、ん?なにかしらコレ・・・ テントを張ろうとしたすぐ近くで発見した石碑、どこかオドロオドロしいその石碑には「慰霊塔」と静かに書かれていました。 慰・霊・塔! 霊魂を慰める塔と書いて慰霊塔・・・。ちょ、コレ・・・、うわー!、ここはひょっとして幽霊とかが出るの?出ちゃうの?ズブ濡れの白い服を着た女の人とか出るのかしら・・・?。 もしそうなら透けてオッパイとか見えないかなぁ・・・、ハァハァ。 などと萌えている場合ではございません。これは一大事ですよ。いくら僕がミスター無神経の称号を得ていても心霊には太刀打ちできません。急に恐ろしくなった僕は素早く荷物を戻し泣きながら退散する。 |
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| 飛越峠頂上にテントを張る | 意味不明にテント内を撮影。気がふれている | 外の様子を撮影。ガスで全く見えない。 |
| 湖のほとりにあった慰霊塔、そこから無我夢中で逃げ出し、代わりの場所を探します。出来れば湖の近くでテントを張りたいのだが、ひょっとしてもの凄く沢山の霊魂が♪夜は墓場で運動会?♪的なことをしでかすかもしれない。 湖周りにはキャンプ場が一つだけあったのでチラッと覗くも、薄暗く少し淋しい場所で人の気配がまるで感じられない。おまけに廃墟のようなトイレが更に不気味さを感じさせ絶対にここはヤメようと誓う。第一、今回のキャンプ企画では施設を利用しないという趣旨に反するし・・・。 改めて自分に課せた課題を心底呪いつつ、道中で気になった場所があったので移動します。その場所とは有峰湖へ通じる峠の頂上で、少し走れば峠から湖を眺める事が出来るし、広い場所もある。「熊出没要注意」という看板が至る所にあるのが気になりますが、天気のほうも怪しくなってきてるし、ここにテントを張ることに決定しました。 PM5:30、テントを張り終え、荷物を放り込む。夕食には少し早すぎるので辺りを少々探検する。中学生の頃、家の近所の峠道へ雨でベロベロになったエロ本を友達と拾いに行った記憶が蘇る。ココにもあるかなぁ、と辺りを探すも見つからない。エロ本どころかゴミ一つ落ちていない。当然である、人が来ないのだから・・・。 PM6:30、夕食の用意をする。標高があるためコンロの火が安定しない。おまけに先ほどから出ていたガスが視界を奪う。演歌歌手とかがステージで歌うときに出てくるドライアイスみたいにモウモウと出てきています。道路に沿ってそれが流れてて不思議な光景でしたが、5m先のものが見えないくらいになってきた時はさすがに少し怖くなった。 PM8:00、「独りで宴」をするもすぐ終わる。相変わらずガスもキツイがそれに輪をかけて風まで強くなってきた。当初の予定では、星空の下、湖の湖畔で月明かりを頼りに官能小説に没頭するはずでしたが、何がどうトチ狂ったのか、ガスがモウモウと出る峠で寒さと野生動物に震えながら焼酎を浴びるほど飲む僕。辛い、ハッキリ言って辛すぎる。酒でも飲まなきゃやってらんねぇ。この時点で精神も少し壊れかけ始める。 PM9:00、風とガスは相変わらず吹き続けている。友達と電話で話そうとしたが当然のように電波が届かない。TVやラジオにスイッチを入れるも雑音ばかり。他にする事が無かったので寝ることにする。テントに潜り時々吹く強い風邪に怯えながら指をくわえて不貞寝する。幽霊とか出てきたら嫌だなぁ、帰りたい、お家でママに会いたいとホームシックになったが、直後、自分でもビックリするくらいすぐに眠りについた。 AM1:41、携帯の時計を見るとこの時間。外の様子が気になるので覗いて見ると風は止んだようだがガスは出ていた。眠いので再びシェラフに戻り二度寝をする。時折、バサバサバサと暗闇を飛び交う鳥か何かの羽根音にドキッとしたり、山の下のほうではゴーン、ゴーンと聞きなれない不気味な音が微かに聞こえてきた。が、特に気にすることも無く爆睡状態に入る。 |
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| 雲海ができてて幻想的な朝でした | 道路脇は沢山の牛どもが放し飼いに |
| AM6:00、気持ちよく目が覚める。大降りの雨とかは無かったので、テントの被害は全然ありませんでした。あれだけ出てたガスも落ち着き、峠から雲海が見える。うむ、なかなか良いものだ。 AM6:30、朝食の用意を済ませ、温かいコーヒーを飲みながらブレックファーストを楽しむ。昨日より更に寒く吐く息が白い。もはや夏山での涼とかそういう生易しいレベルでは無く、初冬並みの気温。レインウェアを着てても寒い。 AM7:30、朝食を済ませテントやら荷物を収納しココを出発をします。昨日の晩は一体どうなる事かと思い、このまま死ぬんじゃねぇの、とか、ココで死んだら発見されるまでどの位かかるんだろう、とか思いましたが、なんとか無事明るい未来を迎えることができました。 峠を降り、途中牛が放牧されてたので写真を撮ったりしましたが、朝方は山から降りてきても寒い。とにかく温かい温泉に入りたかったので国道へ出て平湯方面へと移動します。 国道に出て途中にあったガソリンスタンドで給油。田舎のGSなんかは日曜日休みとか多いので不安だったのですが、それも一安心。スタンドの人と少し話しながら給油完了を待つ僕。久しぶりに人類と会った気分になり嬉しく思う。少し涙が出てきました。 |
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| 誰もいなかったので露天風呂を撮影。いい湯でした | 風呂上りの飛騨牛乳。特に特徴はナシ |
| 給油を終え、平湯温泉郷に到着。この時間帯はまだ旅館やホテル内の温泉風呂は泊り客しか使えないので、平湯温泉郷の入り口にある「平湯バスターミナル」へ移動しました。ここは温泉だけ入れる事も出来るし、お土産やさんや食事処もあるので大変便利です。 バスターミナルでは既に上高地行きのバスを待つ客で一杯でした。朝から凄い人だな、この分だと温泉も人で一杯かなぁ、と思いながら行くと、予想に反して他の客は全くいませんでした。誰一人いない。ここでも独りぼっち。でも、ここでの独りは嬉しい。 早速温泉につかり、露天風呂からは平湯の町並みを眺める事が出来たので裸で仁王立ち。外からは丸見えだったが気にすることは無い。辛いキャンプを成し遂げた僕にとってもはや怖いものなどこの世には無いと確信する。 温泉を出て休憩できる座敷があったので風呂上りの定番、「飛騨牛乳」を購入し一気飲み、改めて現代社会に感激し、しばらくボーッとした後に平湯温泉郷を後にします。 |
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| 板倉ラーメンで有名な?ドライブイン | 久しぶりに赤黒のスカイラインRSを見た。懐かしい |
| 平湯温泉郷から国道158号線に沿って走り、途中にあったお土産屋さんに入り休憩します。ここはお土産の他にも「板倉ラーメン」というラーメンがウリで、製造工場の見学や試食コーナーなどがあります。 また、施設内に流れている音楽は全て故・石原裕次郎さんの曲で、西部警察オリジナルグッズショップなんていうマニアにはたまらない店がありました。僕も西部警察は見てた世代ですから、ブラックカタナの模型か何か売ってね〜かな〜、と見回しましたが残念、カタナ関係は売ってませんでした。最後にここで名物的な板倉ラーメンを買い込み、PM5:30家に無事帰還する。 最後に今回のキャンプツーリングを振り返って感じた事は、長く辛いサバイバルで一時は生命の危機さえも感じ、お化け達と黄泉の国までツーリングをする勢いでしたが、まあ、ハッキリ言って楽勝だった。 なんか幽霊がどうとかガスが吹き出て視界が奪われたとか騒いでましたが、こんなのは想定の範囲内です、全くパニックに陥る事はありませんでした。サバイバルキャンプ・・・、別にどうってことは無い。 ただ、「これからもやりますか?」という問に対してはハッキリ宣言しておきます。 絶対にやらねぇ! 二度とやりたくねぇ! やっぱりキャンプはキャンプ場でやるのが一番です。とても安心です、とても安全です。怯える事などありません。普通のキャンプ場バンザイ! |
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| 参考までに | |
| 山之村牧場HP | 有峰記念館施設案内 |
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